動画制作と音楽著作権について！知らなかったら危ないかも？

こんにちは！チェリービーブログ担当成瀬です。

みなさんは著作権という言葉を耳にしたことはありますか？著作権とは著作物（＝文芸、学術、美術、音楽など）を作った人が持つ権利で、簡単に言うと「他人が作ったものを勝手に使ってはいけませんよ」という決まりです。著作権を侵害した場合、法律で処罰されます。

動画制作においては、BGMなどに音楽を使用するケースが多く、この動画に使われる音楽の著作権がしばしば問題になります。最近では動画に音楽を付けて気軽にYouTubeなどにアップロードすることができ、一般ユーザーにとっても身近な問題ですね。

今回は動画制作における音楽の著作権について、ご紹介していきます！

音楽著作権とは？

音楽著作権とは、著作権のうち音楽にまつわるものを指します。著作権は、届け出や登録の必要がなく、著作者（作品を作る人）が、作品を作った時点で自然と発生する権利です。そのため、音楽にはほとんどの場合著作権があり、使用するには著作者の承諾を得る必要があります。

特に音楽の著作権については、演奏権、複製権（コピー）、公衆送信権（インターネットでの配信）など、利用方法ごとに権利が定められていて、それぞれの利用のたびに著作者の承諾が必要になります。

「JASRAC（ジャスラック）」とは？

「音楽を使用するには著作者の承諾が必要」と言いましたが、音楽を使用したい人が次々と著作者に対して使用の承諾を取ってくるようになれば、著作者は困ってしまいますよね。そこで、「音楽著作権の管理を代行しますよ」という取り組みをしている会社が、「JASRAC（ジャスラック）」です。

JASRACは、音楽を使用するにあたっての手続きや、音楽使用料を納めるための窓口となり、集まった使用料を著作者に分配する働きをしています。なので、動画制作における音楽使用で迷った時は、JASRACに問い合わせるという流れになります。

動画の音楽使用はどんな場面で気をつけるべき？

音楽を使用したい場合は、JASRACで手続きし、使用料を支払うという説明をしてきましたが、必ずしも全ての音楽使用で、手続きと使用料が必要になるわけではありません。手続きと使用料が必要な場合は、条件に当てはまった時のみで、その他は特に手続きは不要です。

動画制作においては、どのような場合に使用料が必要になるのか見てみましょう。

• ■広告や宣伝を目的とする動画をアップロードする場合
  「広告目的複製」という手続きと、使用料が必要になります。
  
  
• ■外国曲を含む動画を、個人以外の「法人」「学校」団体・グループ」がアップロードする場合
  「ビデオグラム録音」という手続きと使用料が必要です。
  しかしライブ配信・生配信のみの場合は不要となります。
  
  
• ■会場等に観客を招いてコンサートやイベント、コンテスト映像などをアップロードする場合
  イベント開催までに、あらかじめ「演奏」に関する手続きをしておく必要があります。
  
  一方で、学校の文化祭・学園祭など、非営利のイベントで、入場無料、出演者が無報酬などの提示された条件を満たす場合は、手続き不要となります。
  
  
• ■市販のCDなどの音源を利用する場合
  CDや、有料サイトのダウンロード音源などを利用する場合は、「著作隣接権」（音源製作者やアーティストの権利）の許諾を得る必要があり、音源製作者（レコード会社等）へ直接問い合わせなくてはなりません。
  
  アーティストの有料音源を使用する場合は、どのような場合であっても楽曲を出しているレコード会社などに許可を得た上で使用しなければなりません。
  
  営利目的ではない場合は、手続きが不要なケースが多いですね。
  
  一方で、CD/有料サイトでのダウンロード音源をそのまま使うなどは、どのような場合であっても楽曲提供をしているレコード会社などに確認を取る必要があるようです。

YouTubeでの音楽著作権の規約

JASRACは、さまざまな動画投稿サービスと利用許諾契約を締結しており、契約をしている動画投稿サービスでは、ジャスラック管理楽曲の使用が許可されています。YouTubeもJASRACと、この契約を締結しています。しかし、使用が許可されているのは管理楽曲を自身が演奏した際などで、CDや有料サイトでのダウンロード音源を使用するには、やはりレコード会社に問い合わせる手続きをするのが正となります。

また、YouTubeでは「Content ID」という自動で著作権を管理するシステムがあり、著作権が侵害されたと判断された場合は、動画投稿者に通知が来るようになります。

短い動画でも、やっぱり著作権に気を付けるべき？

最近流行りのショート動画では、最新の音楽を付けているものも多く見られます。しかし本来このケースは著作権侵害となります。著作権のある楽曲を含む動画を投稿して、すぐに処罰されるケースは稀ですが、十分に注意しましょう。

動画制作における音楽の効果は絶大です。使いたい楽曲をそのまま使うのではなく、著作権にも気をつけながら動画制作をしたいものです。フリーの音楽サイトを活用したり、YouTubeでは「YouTubeオーディオ ライブラリ」というYouTubeが用意した自由に使える楽曲や効果音を集約した機能などもあります。これらを上手に使って、動画投稿をしていきたいですね。

よくあるご質問

【参考URL】

■メディア博士
動画制作する際のBGMの著作権を分かりやすく解説！
https://media-hakase.com/column/article/page_2046.html

■VIDWEB
知っておくべき音楽・BGMの著作権の基本
https://vidweb.co.jp/column/2092/

■JASRAC
JASRACの紹介
https://www.jasrac.or.jp/profile/intro/index.html

動画投稿（共有）サービスでの音楽利用
https://www.jasrac.or.jp/info/network/pickup/movie.html

YouTube等の動画投稿サービスでの音楽利用について
https://www.jasrac.or.jp/news/20/interactive.htm

利用許諾契約を締結しているUGCサービスの一覧
https://www.jasrac.or.jp/news/20/ugc.html

■YouTubeヘルプ
YouTube での音楽権利管理
https://support.google.com/youtube/answer/7071269?hl