動画制作の裏側公開！撮影プロセス⑤撮影当日(2)撮影編

お客様の元に伺って行う「撮影」は、通常1日がかりで6～7時間程度かけています。

実は、制作過程の中でも、撮影当日は緊張感と使命感をもって臨むプロセスでもあります。それは、お客様の貴重な時間をいただいて撮影を行うため。
「ダメだったからもう1回撮影しに行きます」は通用しません。

編集で動画全体のクオリティを上げることができても、元の映像が今一つではその効果も半減。

だからこそ、撮影当日という1チャンスでいかに良い映像を撮影できるか、プロとしての経験や技術を駆使してベストなものをつくりあげることを意識しています。

今回は、撮影当日の「撮影状況」についてご紹介していきます。

1工程でも、数パターンのカットを撮影！このバリエーションがポイント！

「機械の迫力ある動きを撮りたい」。例えばこうした工程で、撮影するパターンは1つだけだと思っていませんか。

1シーンの撮影でも、1回で終わるとは限らない！

「動画制作の裏側公開！撮影プロセス～2.映像構成づくり編～」で作成した構成案に基づいて、実際に撮影を進めていきますが、1工程で1カットずつ撮影していくわけではありません。

特に「ここは目立たせたい」、「視聴者に注目してほしい」という場面においては、さまざまな手法で撮影していきます。
三脚等を用いて固定で撮影したり、カメラをゆっくり動かしたりなどの「カメラワーク」で、数パターン撮影することも。

また、同じ被写体や構成であっても角度を変えたり、アップや引き（遠目）を使い分けたりするほか、背景を変えるなどして似たような内容であっても、少しずつ違いがあるものを撮影していきます。

複数のカットを用意する理由は、編集時により最適なカットを選択することができるようにするため。
手間を惜しまずに行うことで、仕上がりのクオリティを格段にアップさせます。

プロとして妥協なし！良い動画にするために撮影現場でも知恵を出す！

撮影に伺うのは、基本的にはディレクターとカメラマンの2人。それぞれがプロとしての視点で撮影に挑みます。

撮影にカメラマンだけでなく、ディレクターが入る意義とは

アマチュアの撮影現場では、撮影担当者だけで、ディレクター担当がいないことも。

単に撮影するだけなら、カメラマン一人でも十分ですが、それではなかなか「惹きつける動画」にするのは至難の業です。

ディレクターは、コンセプトや演出などのクリエイティブ的な役割とともに、進行管理やお客様の要望を的確に拾い上げて調整するなどのマネジメントの役割も担う、いわば総責任者。

責任者不在のプロジェクトがうまく回らないように、ディレクター不在の撮影では良い動画に仕上げることはできません。

ディレクターとカメラマン、それぞれの視点から最良のアイディアを出し合う

カメラマンは、自身の視点で「どうすれば迫力がある映像になるか」、「被写体の印象を際立たせるにはどう撮るか」などの撮影のアイディアを出します。

対してディレクターは、これらを踏まえつつ、仕上がりをイメージしながらどう撮影するかを考えます。

「良い動画を撮りたい」というゴールは同じでも、役割の異なる2人だからこそ、ときとして意見を戦わせることも！

こうした撮影現場でのアイディアの出し合いには、被写体のプロであるお客様のアイディアも伺いながら進めていくことになります。

動画全体を頭で構成しながら撮影するのがプロのディレクターの技！

撮影は生もの。構成づくりで想定した映像だけでなく、より良い動画にするために現場で随時判断して撮影を進めていきます。

ディレクターは、優先順位や何パターン撮るかなど、瞬時に判断！

時間が豊富にあるのであれば、1カットに数時間でもかけることができますが、お客様の貴重な時間を割いていただいている以上、有効に使って撮影していくのもプロの仕事。

1つのカットで何カット撮影するか、どのカットを優先にするかなど、動画の仕上がり全体をイメージしながらディレクターが随時判断していきます。

このさじ加減一つで、編集でどれだけ良い動画に仕上げられるかが決まってしまうだけに、ディレクターは経験に裏打ちされた判断力で構成や時間を調整し、撮影を進めていきます。

撮影が食材なら、編集は調理！

次回は、撮影したさまざまなカットから、お客様の予想を上回るような動画に仕上げるプロならではの「編集」の工程についてご紹介します。

よくあるご質問